ツブガイの中毒

ツブガイの中毒

ツブ中毒

通称ツブと呼ばれる巻貝数種が原因となり、視力低下、めまい、傾眠などの症状を呈する食中毒が起こることがあります。 この食中毒は、主にその唾液腺中に含まれるテトラミンに起因して生じるため、テトラミン中毒とも言われます。 中毒の発生は、主な産地である北海道をはじめとし、各地で報告されています。

食中毒の症状

視力低下、めまい、傾眠が特徴的で、吐き気、嘔吐、下痢、羞明(しゅうめい・まぶしがり症)などの症状を生じることがあります。 通常、食後30~60分ほどで発症し、回復までに2~5時間かかりますが、さらに長引く場合もあります。 今までに死亡例はありませんが、基礎疾患を有する場合、重症化しないとも限らないので、注意が必要です。

巻貝の種類

テトラミンを唾液腺に含む巻貝には、ヒメエゾボラ、エゾボラモドキ、チヂミエゾボラ、クリイロエゾボラ、エゾボラ、チョウセンボラ、ヒメエゾボラモドキなどがあります。 これらの巻貝はエゾバイ科エゾボラ属に属する種類です。

中毒量

巻貝の種類や大きさにもよりますが、エゾボラモドキでは唾液腺1個で中毒量のテトラミンを含むものもあります。 原因物質であるテトラミンは酸や熱に強く、調理等で毒性が消失することはありません。 また、内因性の常成分であるため、季節により変動することもありません。

対策

調理の際、唾液腺を除去することが肝要です。 唾液腺は、乳白色から淡黄色を呈する器官で1対あり、肉質部位に内包されています。 手でしごくと、容易に取り除けます。

唾液腺の部位を示した写真(唾液腺、外套膜、肉質部位)