エイズ(後天性免疫不全症候群)

エイズ(後天性免疫不全症候群)

エイズとは

エイズ(AIDS : Aquired Immunodeficiency Syndrome)は、日本語で「後天性免疫不全症候群」といい、HIV (Human Immunodeficiency Virus、日本語では「ヒト免疫不全ウイルス」)が感染し、免疫機能が破壊されることによって起こる日和見感染症や悪性腫瘍の発生、痴ほうや運動障害等、様々な病気・症状の総称です。 (HIVを病原体とする感染症全経過をまとめて「HIV感染症」といい、「エイズ」とは発病後の状態に限定して使われるようになっています)。

HIVの特徴
人を病原体から守る機能(免疫機能)に欠かせない「ヘルパーT細胞」と呼ばれるリンパ球を標的にして死滅させるため、ヒトの免疫機能を徐々に弱めていきます。

HIVの感染経路

HIVは、空気や水によって広がることはありません。主な感染の原因はHIV感染者との性交渉です。

感染する 感染しない
・HIV感染者との性交渉 ・日常の会話
・注射器、カミソリ、歯ブラシなど血液が
 付着するもののHIV感染者との共有
・握手や抱擁
・せき、くしゃみ、涙
・風呂、プール
・HIV感染者の出産(母子感染) ・食べ物を分け合う

症状

HIVに感染しても、ほとんどの人が自覚症状もなく経過します。 一時的に風邪に似た症状が現れる人もありますが、その後は症状が認められない無症候期に入ります。 この時期は数ヶ月から数年にわたって続きます。外見では健康人と変わらないため、感染者(無症候キャリア)であるかどうかはわかりません。
その後、次第に免疫機能が低下してくると、寝汗や1ヶ月以上続く発熱、リンパ節の腫れ、体重の急激な減少、下痢が続き食欲がなくなる、口の中に白い斑点ができるなどの症状を現す「エイズ関連症候群期」の段階に入ります。
さらに進行し免疫機能が低下すると、日和見感染症、悪性腫瘍、神経障害などを伴うようになります。 この段階を「エイズ」と呼びます。

症状
日和見感染症 健康な人ではほとんど影響がない弱い病原体にも感染しやすくなり、カンジタ症、カリニ肺炎などがあります。
悪性腫瘍 カポジ肉腫、悪性リンパ腫など
神経障害 痴ほう、運動障害など

検査

HIVに反応した免疫細胞がHIVから体を守るために作る抗体を検出する(抗体検査)ことで、HIVに感染したかどうかを検査します。この抗体は、感染してから血液中に出現するまで6-8週間かかりますので、感染の機会があってすぐに検査しても抗体が確認できない場合があります。

保健所では、無料で匿名の検査を行っています。結果は本人にしか知らされませんので、他人に漏れることは一切ありません。検査を希望する方、心配な方は近くの保健所にお問い合わせください。

治療

過去において、エイズは必ず死に至る病気として恐れられてきましたが、近年の治療技術の開発によって、症状を改善することが可能になり、現在では経過の長い慢性の病気の一つという認識になってきています。 また、現在でも特効薬やワクチンの研究開発に世界中で取り組んでいますので、近い将来に良い治療薬や治療法が開発されるものと期待しています。